2012年10月3日水曜日

毒親問題―人によって程度・状況が異なる

私は毒親持ちです。毒親とは何かと言いますと、元々はスーザン・フォワード氏の著書「毒になる親」がおそらく元になっていると思います。
ちなみにアマゾンで「毒になる親」で検索しますと、 http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&url=search-alias%3Dstripbooks&field-keywords=%E6%AF%92%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B%E8%A6%AA&x=0&y=0
いや、すごいですね。関連本がずらずら出てきます。
「毒になる親」による定義は、
子供に対するネガティブな行動パターンが執拗に継続し、それが子供の人生を支配するようになってしまう親(講談社α文庫、9ページから)
となります。



どうも今の所、「毒親」というのは日本では学問上研究調査・定義がされておらず、民間でのみ流行しているようです。Ci.Niiで検索したのですが、アエラの小林明子氏のしかヒットしませんでした。もし論文があるのであればお教えください。

私は自分の親による精神的苦痛を理由として改名を家庭裁判所に申請し、それが許可されました。ユキエは改名後の名前です。だからこの名前でブログを書く事ができます。
私は同様に苦しむ人たちにとって参考になればと思い、今までハンドルネームでのブログで改名の経緯を載せたり、人に話したりしてきました。しかしながら、「わたしも同じ理由で改名しました」と言ってくれた人は、今までに一人もいません。
私にしてみたら、なぜ毒親(その人本人にとってです)のつけた名前を使用しつつ、自分の親を「毒親」と言えるのか疑問なのですが・・どうもそこまでするほどじゃない・・らしいのです。

私は某SNSで数年、毒親コミュニティを運営していましたが、いろいろな人がいました。
たとえばもう親がこの世にいない人もいました。そうかと思えば現在進行形で「親とこれから対決します!」と書き込んだ人もいました。あるいは「できるなら親と話し合いたい」という人もいました。

考えると、私の場合、もちろん心理的に影響を受けていると思いますが、身体的/社会的に非常な迷惑を被った面も、大きいです。たとえば生命の危険を感じる出来事がありました(実際警察を呼ぶ事態となりました)。また、親戚などの周囲に、ありもしない私の経歴を親がいいふらしていました。これは明確な実害でしょう。

しかし多くの「毒親持ち」の人たちは、そこまで迷惑を被っておらず、私の印象ではどちらかというとメンタル面での被害の人が多い感じです。
親がこの世にいない場合は実害はほとんど発生しない(遺産とかでありえるかもですが)でしょうし・・
一方で婚約者との結婚を妨害されたり、親と離れて住んでいても一日何十回も電話して来たりといった、明確な実害があるケースもあるようで、それらに対しては警察の管轄になる場合もあるでしょう。

つまり「毒親持ち」といえども程度/状況がかなり異なるようなのです。
できればこの混沌とした状態を、学問的に整理していただき、各ケースへの対応を明確にしていただきたいと思います。学問の分野としては心理学がメインなのでしょうが、社会学(親子関係、家族制度)、法律、警察権力の介入も含むため、一つの分野では無理があるように感じます。

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